そういえばオリエンタリズム

gilles-nao2004-09-05

昨晩の痛飲にも関わらず、なぜか食欲だけは早々に回復していて、昼に恵比寿のAilaでブランチ。私が注文したのは大好物のクスクス
Aila: http://www.rvs.jp/rvs.html


そういえば、クスクス、パリでは我が家のお気に入りの専門店のChez Bebertに限らず、普通のビストロでもランチなどで楽しむことができるのだが東京ではなかなか食べられる店が増えないですね
Chez Bebert: http://mmmm.free.fr/scripts/script_detail_resto.php?id=130


クスクスを食べながら、植民地の料理をどん欲に内部化していくフランスのことを考え、ヨーロッパ人から見たオリエンタリズムのことを考えているうちに、ロシアの北オセチアの学校人質事件のことを考え、もともとは西洋が自らの欲望から形づくったオリエンタリズム ー「テロ好きのイスラム」というイメージー を、西洋の期待通りきわめて忠実に演じているテロリストたちに歴史の皮肉を感じた。批判能力がないナイーブな思考では、人々は偽物の敵を設定してしまい、その結果、その敵と闘えば闘うほど本当の敵に荷担してしまう
北オセチアの学校人質事件: http://www.nhk.or.jp/kdns/_wakaran/04/0904.html
http://d.hatena.ne.jp/atm/20040905


そこでふと、スペインがイラク戦争でまっさきに参戦を決めた背景に、レコンキスタまでの長いイスラムによる支配の歴史を利用したナショナリズムがあったのではないか、と考えたが、考えすぎだろうか


そう考えてみると、フレンチコロニアル風のレストランで週末にクスクスを食べている私も、ある意味では西洋発のオリエンタリズムに荷担しているわけで...と思いが複雑になりながらも、食欲はそんな思考を押しのけてしまう...