そういえば雷

gilles-nao2005-08-12

我が家の少し変わった同居人は「雷を見るのが好き」である。そういえばmixiにそんな名前のコミュニティがあったが、当然そこにも入っている。

夜遅く、雷がずっと続く中を帰宅してみると、この同居人がまさに雷を、花火を見るように楽しんでいたところで、私もしばしこれにつきあう。

それにつけても、夜の雷って、写真に撮るのが難しい。「光った」と思ってシャッターを押しても、その後から(暗い露出なので)長めの時間ゆっくりと光を集め、それを写真にしてくれちゃうので、肝心の光の残像しかとれない。

ピエール・クロソウスキーニーチェ論の中に、「永劫回帰の体験を記述する言語は、波がひいた後に、砂浜に残った痕跡のようなもので、体験そのものは語り得ない」というアナロジーがあったと記憶しているが、それを思い出した体験だった。そういえば、あの格闘しながら翻訳した原書、トランクルームの奥底のとこかにあるはず...


ちなみに、翻訳も出ていたんですね。
「ニーチェと悪循環」 (ピエール・クロソウスキー 兼子正勝訳)