そういえば書かなければと思っていた本

昔話ですが、インターネットを活用したマーケティング・コミュニケーションやeCRM(いわゆるインターネット・マーケティング)が主な仕事だったことがあり、このテーマについて考えたり、話したりすることが多かった時期があり、で、当時同じテーマで仕事をしていた異なる会社の仲間で、このテーマについて実務家の方々が俯瞰的にご理解いただくお手伝いになれば、と思い、本を書いたことがありました。

その後、私自身の関心の変化とともに仕事も変わり、新規事業開発(以来、これが現在の私の仕事になっています)とかユビキタスマーケティング(これが最近のモバイル・マーケティングに対する関心につながっています)とかを考えたり、話したりすることの方が多くなり、インターネット・マーケティングにはここ数年、むしろ一生活者の立場で接しておりました。

しかしながら、本を書いた時点(2000年の12月ですからもう7年前ですね...)では扱いきれていなかった、検索起点の消費者行動とか、CGMとか、機能横断型のマーケティング組織といったテーマの重要度がますます高まることを感じるにつれ、これらの論点も加えて俯瞰した本を改めて書かなければ...と思いながら、なかなか実行できずにおりました。
そうしたら、まさにそんな本があることを最近遅ればせながら発見しました。


本荘修二「大企業のウェブはなぜつまらないのか―顧客との対話に取り組む時機と戦略」(ダイヤモンド社 2007年)

このような言い方をすると著者の方に失礼かもしれませんが、「寝ている間に宿題ができていた」ような、不思議な感覚です。
実務家の方々、特にタイトルの通り大企業でインターネット・マーケティングの戦略立案に携わる方々にお勧めの良書です。