そういえばEvernote

年始早々、論文の締め切りでばたばたしてしまった反省から、もう少し研究が効率的にならないものかな、と思っていたところ、同居人が"Evernote"というサービスを見つけてきた。

論文を書くときに私がいつも困っていたのが、膨大な先行研究のデータの取り扱いである。

核となるアイディアは、幸い、実務の現場とゼミの仲間に恵まれているためか、ちょっと記憶を探るか、仲間と議論をすれば、すぐに出てくるのだが、問題はその先の、先行研究のレビューに基づいて、概念を定義したり、論点を洗い出したり、系譜を整理したり、といった作業。

これが、まとまった時間がない中で、Google Scholarをキーワードで検索し、気になった論文をプリントアウトし、ざっと目を通し、その論文で言及されている論文から、さらに気になった論文を検索し、プリントアウトし...という作業を、週末ごとに中断されながら、何度かやっているうちに、前にプリントアウトした論文をもう一度プリントアウトしていたり、前の週に浮かんだ分類の軸が、新しい論文が出てきたことで妥当性が薄れ、それによって一度作った先行研究の分類表を大幅に修正したり...なんか、無駄な作業が多い気がしていた。

で、"Evernote"は、まだ試行錯誤なのだが、レビュー部分、参考文献部分のテキストとオリジナルの論文のpdfを同じ「ノート」上にペーストし、その「ノート」全体に、自在にタグが付けられる、というわけで、前にざっと見た論文も、たとえば著者名別や仮の系譜名別で見つけやすくなり、途中で系譜名を変えるときも、タグを加えればよいだけ。ちょっとよさそうでしょ。
ここのところ遅れ気味で好材料のない研究生活の中で、もしかしたらちょっとした新兵器かも、と期待が高まっているが、さていかに。

ところで、この連休中は、前半は、やはり同居人が見つけてきたChristian Prommers Drumlessonを聞いていて、そこでカバーされているTrans Europa Expressがきっかけで懐かしくなって、Minimum-Maximumを購入したところ。これが予想外に良かった。懐かしいと言うよりも、熱くて新しい感じ。この人たちすごいね。